ニューオーリーンズ行ってきました。(3)フレンチクォーター、バーボンストリート、カフェ・デュモンド、コマンダーズ・パレス
ニューオーリンズの続きです。
フレンチクォーター
既に何度か出てきていますが、ニューオーリンズ、ダウンタウンの中心部です。
フレンチクォーターは昼の顔と夜の顔があります。
昼はきれいな街並み、音楽、大道芸、アートと賑やかな中にもお洒落な雰囲気があります。
フレンチクォーターという名前が象徴していますが、建物のデザインからかつてヨーロッパの植民地であった名残を感じ取ることができます。
ジャクソン広場には、セントルイス大聖堂というまるでお城のような建物もあります。
また幸運なことに、サンクスギビングを祝うためかわかりませんが、パレードが開催されていました。ブラジルのリオのカーニバルと並ぶほど有名な謝肉祭(カーニバル)、ニューオーリーンズ・マルティグラで使用される様々なデザインのフロート(山車)が使用されていました。
マルティグラではフロートから安いカラフルなビーズの首飾りが投げられ、それを観衆がキャッチするというのが慣習です。それがこのパレードでも行われていました。
カラフルなビーズの首飾りはニューオーリンズの至る所で見ることができます。町の電線にぶら下がっていたり、電柱に括りつけてあったりします。
フレンチクォーターは夜になると街の雰囲気は一変します。
とにかく派手な飲み屋街になり、基本的に品性はありません。
通りにゴミが多く捨てられ汚れるので、ゴミ一つなかった昼間と同じ通りとは思えない変わりっぷりです。
バーボンストリートにはたくさんのバーがあります。大音量のEDMが流れている店も多いですが、中にはバンドの生演奏が行われている店もあります。
お店の前でバケツを叩く場合は、場所代としてそのお店にいくらか払っていました。
治安の維持のために、ポリスも常駐しています。
道の真ん中で馬に乗っているので大きくてとても目立ちます。
夜のジャクソン広場や、ミシシッピ川は明かりが灯されていてとてもきれいです。
お土産屋さんもたくさんあります。
カフェ・デュモンド
ニューオーリンズといえばこれといっても過言ではないカフェ「カフェ・デュモンド」。1862年に初めてフレンチクォーターに出店しました。飲み物はチコリ入りのローストコーヒーとカフェオレのみ。食べ物に至ってはベニエ(beinet)と呼ばれる粉砂糖をかけた角形の揚げドーナツのみという、面白いカフェです。
実は1990年にダスキンの経営で日本にも展開が開始され最後の店舗は2018年の3月31日まで営業していたそうです。全く知りませんでした。
今現在はニューオーリンズに数店舗のみです。
フレンチクォーターにある本店と、ダウンタウンから少し離れた別の店舗に行きました。本店は昼も夜も大混雑で、お持ち帰りのコーヒーを買うのにも行列です。
続いて、ダウンタウンから少し離れた場所にある、カフェ・デュモンドの別店舗です。
こちらもこちらでかわいいですね。
食べるときは呼吸のタイミングにも気を付けないと、粉が舞い上がります。
コマンダーズ・パレス
コマンダーズ・パレスはニューオーリンズで最も有名な高級レストランです。
お墓や高級住宅街のあるガーデン・ディストリクトにあります。
フレンチと南部料理があわさったような料理が出ます。
アメリカでドレスコードありというお店は、シカゴやハワイにありますが、行ってみるとサンダル短パンでさえなければ問題ないことがよくあります。
しかしながらこのお店では、男性も女性もしっかりドレスコードを守っていました。
男性はシャツはマストとありましたが、多くの方がジャケットを羽織っていました。女性はほぼ全員パーティー仕様でした。
値段はそれなりでしたが、味も非常においしかったです。
その中でも南部料理を代表するガンボとお店の名物タートルスープが印象的です。
ガンボは様々なレストランで食べましたが、それぞれの味があり、それぞれの良さがありました。ただそれでも個人的にはコマンダーズパレスのガンボが一番です。
コマンダーズ・パレス以外のレストランでもおいしい南部料理を食べましたので、紹介します。
シーフードがおいしいです。特にカキを使ったメニューが多く調理場も見ることができます。カキは生でも食べられます。日本のカキとは違いとても淡泊です。なのでサルサソースやチリソースをつけて食べるのが一般的です。日本の生ガキとはまた違ったおいしさです。南部のケイジャン料理も食べました。ナマズの揚げ物、ガンボ、ジャンバラヤ、ザリガニの揚げ物、アジア人にとっては非常においしく食べられる珍しいアメリカ料理です。
次もシーフードレストランです。
バーボンストリートの入り口にあります。ここではワニの揚げ物と名物レッドフィッシュを頂きました。ガンボもお店オリジナルの味でとてもおいしかったです。
アメリカでは他の地域でカラーが全く異なる特徴的な南部料理ですが、まずお米について。南部は湿度が高いため、小麦ではなく米作が中心になりました。ガンボもお米がベースです。シーフードについては川や海が近いため、カキ、ナマズ、ザリガニが食事としてよく使われます。スパイスがよく使われる理由はさらに南のラテンアメリカの影響を受けていると言われています。ジャンバラヤも代表的な料理ですが、これはスペインのパエリアがルーツのようです。フランス人が来る前はスペイン人が住んでいました。
料理についても、独自の文化があり非常に面白い都市です。説明でなんとなくわかると思いますが、米や魚を使うので日本人好みです。
ニューオーリンズについて書いてきましたが、行ってみないとわからない魅力がたくさんあります。言葉では伝えきれません。皆様、旅行場所に迷ったら是非ニューオーリンズを検討してみてください。
ニューオーリーンズ行ってきました。(2)ブードゥー教、蒸気船ナッチェス号、プリザベーション・ホール、ガーデン・ディストリクト、ストリートカー
ニューオーリンズの続きです。
引き続き実際に行った観光場所を紹介していきます。
ブードゥー博物館
ブードゥー博物館は、ブードゥー教に関するものが展示されている博物館です。
ではそもそもブードゥー教とは何か。英語ではVooDooと書きます。宗教と思われがちですが、宗教ではなく民間信仰になります。その理由についてウィキペディアによると、教養や教典がなく、また宗教法人として認可された教団が皆無。布教活動もしないため、民間信仰に類されるということです。
信仰されている地域は、西アフリカ、カリブ海のハイチ、アメリカ南部のニューオーリンズになります。想像できた方もいるかもしれませんが、信仰の起源は西アフリカです。そこから奴隷として連れてこられた黒人により伝えられハイチやニューオーリンズで広がりました。
現在ブードゥー教の信者は世界で5千万もいて、これはチベット仏教の3千万人を遙かに凌ぐ数字だそうです。
ニューオーリンズのイメージで最も先に来るのは音楽だと思います。実際にお土産グッズも音符や楽器をモチーフにしたものが一番多いです。次に来るのがガイコツ(ドクロ)です。三番目にミシシッピ川のワニですね。二番目のガイコツはまさにブードゥー教から来ています。
ブードゥー教の儀式にて多くの動物の頭蓋骨や骨を使用するために、ガイコツのイメージになったようです。ブードゥー教をWebで検索するとさらに詳細を知ることができますが、いまやテレビゲームやユニバーサルスタジオで一般的になっている「ゾンビ」について、この一般化しているゾンビのイメージにもブードゥー教が関係しているようです。
ブードゥー教においてゾンビは死後の世界で苦しみ続けるようなものとして扱われており、憎い人に呪いをかけてただ死なせるだけでなく、死んだ後もゾンビとして苦しむというような考え方があったようです。奴隷の中で蔓延しているこの不気味なゾンビという考え方のイメージを変えるために、アメリカ映画などで、ゾンビを面白おかしく題材にし、ブードゥー教のイメージダウンを図ったという話もあります。
気になるブードゥー博物館について、まずは所在地です。
空港の位置もわかるようにしました。
後でまた紹介しますが、ダウンタウンのフレンチクォーターという昼も夜も賑わっている中心部に存在します。
とても見つけ難いところにあるとは聞いてましたが、案の定、私も最初は通り過ぎてしまいました。ただよく見てみるとおしゃれなお店が立ち並ぶ通りの中で、一店舗だけ怪しい雰囲気を醸し出しています。
ワニの頭が吊り下げられいますね。
ニューオーリンズの街中には至る所でワニの頭や口を見ることができますが、これは本物です。体は食用として使用され、頭はインテリアやお土産になります。
中に入るとまずは小さな空間になっており受付があります。入場料は一人$5です。カードでの支払いも可能でした。ブードゥーグッズも陳列されています。
受付の右手から人が一人通れる通路になっており、壁に怪しげな写真や絵や巻物が展示されています。通路を進んでいくと小さな部屋がいくつかあり、部屋の中には当時の儀式で使用されたと思われる大きめの展示物がありました。
博物館自体の雰囲気は怪しいですが、訪れている方は基本的に観光客ですので、本気で不気味かと言われればそんなことはありません。次から次へと観光客が入ってきて大盛況でした。
ブードゥーグッズは街のお土産屋さんにも置いてありますが、かわいいものもあれば、「それはいくらなんでもやりすぎだろ・・」というものもあります。やりすぎなお土産の一例です↓。
ブードゥーについて興味持たれた方多いと思います。是非足を運んでみてください。
蒸気船ナッチェス号
フレンチクォーターに接しているミシシッピ川から蒸気船ナッチェス号に乗ってクルージングをすることができます。
写真にも写っていますがTOP部分には操舵室の他に蒸気オルガンが置かれています。
出港前になるとおばちゃんがこの蒸気オルガンで数曲演奏します。その音は少し離れたフレンチクォーターの奥の方にまで届きます。非常に心地よい軽やかな音色で出港前のわくわく感を引き出してくれます。
チケットは当日岸壁前のチケット売り場でも買えます。
が、事前に予約しておかないと船内レストランでの食事付きプランは売り切れになってしまいます。
予約はナッチェス号のWebsiteからできます。
料金も確認できます。私が参加したランチクルーズは一人当たり$50でした。
約2時間のツアーです。天気のいい日にのんびりできて気持ち良いですが、景色は特にこれといって凄いものはありません。ツアーの間ずっと船長さんがミシシッピ川とニューオーリンズの歴史について説明をしているので、その観点では楽しめることができます。
船内レストランは時間制で交代になります。二時間のうち一時間ずつです。チケット受け取り時に前後半どちらか判明します。ビュッフェ形式です。
メニューは一般的な南部料理でした。白身魚の揚げ物、チキンソテー、ジャンバラヤ、ガンボに似たような豆ベースのスープと白米、サラダです。これにデザートが付きました。ランチでしたので、ビールは別料金です。
ビュッフェの料理は船の進行方向の頭側に置かれます。船の後ろではジャズバンドの演奏が行われていました。ディナーのプランはさらに本格的なジャズバンド演奏になると思われます。
貴重な蒸気船のエンジンルームにも入ることができます。
お土産ショップも船内の中にありました。
プリザベーション・ホール
ニューオーリンズにきたからには音楽も必須です。
そもそもなぜニューオーリンズでジャズが生まれたのか。
南北戦争が終わり、奴隷制度もなくなりましたが、職がない人が多く溢れていました。軍隊で使用されていた楽器は安く買うことができたために、お金を稼ぐため楽器を演奏するようになったのが始まりのようです。楽譜などは読めないため、耳で聞いたものを各自が自分のスタイルで演奏することで自由なジャズというジャンルが出来上がりました。
プリザベーションホールはニューオーリンズでは最も有名なジャズのコンサートホールの一つです。フレンチクォーターの中心部に位置しています。
外観はとても歴史を感じます。1788年と1794年の二度の大火災でも難を逃れたニューオーリンズ最古の建物の一つです。
ホール内部も歴史を感じる味のあるつくりになっています。高級感はありません。
見てわかる通り、ぎっしり観客が詰め込まれます。
ニューオーリンズでは、様々なスタイルで音楽を楽しむことができます。
ナッチェス号のように船の中で食事と共に演奏を聴くこともできますし、バーカウンターがあるようなバーで、お酒を楽しみながら音楽を聴くこともできる場所もあります。一方このプリザベーションホールは、一切の飲食物を排除して純粋に演奏のみを楽しむスタイルを採用しています。
プリザベーションホールでのコンサートは1時間強でしたが、あっという間の出来事でした。プリザベーションホールで演奏する音楽家は日程や時間帯によって異なりますが、全員一流の音楽家です。もちろん素人の私にはそのレベルについて専門的なことはわからず、ただ「演奏がすごく上手」というのが正直な感想です。
ここで一つ大事なことです。どのウェブサイトでもプリザベーションホールは予約を受け付けていないと書かれています。我々もそう思って予約をせずに2時間近く並びました。前から15番目くらいなので、前の方で座れると思っていました。しかしいざ開門されると列が伸びている方とは逆から、どんどん優先されて入る方々がいる!
なんと予約受け付けていました。実際に入ってみると予約の方々で前の方はほとんど埋まっていました。私は結局立ち見になってしまいました。
予約はプリザベーションホールのWebsiteから出来ます。予約なしですと、長時間待ちます。待ってようやく入れても立ち見で、運が悪ければ前があまり見えない状況になってしまうのでご注意を。
Website内、TicketsからCalendarを選択すると日程と時間を選べます。1列目が$50で2列目と3列目が$40です。予約なしの料金は$20です。予約席との差は$20ですが、待ち時間を考えればこの$20は安いと私は思います。
ガーデン・ディストリクト
高級住宅街と墓地とニューオーリンズで最も有名なレストランの一つがあります。
フレンチクォーターの少し南側に位置しています。
高級住宅街と墓地を楽しむことができるのか?そんな疑問を持つ方がいると思いますが、間違いなく楽しめます。特に高級住宅街はナッチェス号より上という人もいるはずです。
当然行って初めて知ったのですが、ニューオーリンズのガーデン・ディストリクトはカリフォルニアと同じくらい高級な住宅街としてアメリカ全土では有名です。
大きいものは日本円で10億近く、小さくても戸建ては億単位です。
ただアメリカは購入後の税金が日本よりも高いと聞きますので、維持にも多大な費用がかかるはずです。
いくつか写真を貼っていきますが、写真では伝えきれない面白さがあります。
たびたび出てきているフレンチクォーターという名前もそうですが、建築様式も17世紀ヨーロッパの植民地であった時代の影響だそうです。とても個性的ですね。
よく見ると、柵のデザインがトウモロコシになっている高級住宅がありました。これはホームシックになった奥さんを元気にするために、奥さんの好物であるトウモロコシが採用されたとか。これによって奥さんが元気になったのかどうか気になるところですね。
続いて墓地です。
ニューオーリンズは海抜がゼロやマイナスの地域があり、加えて川の氾濫やハリケーンによる洪水や浸水が多い場所です。従い、埋葬することができません。
ニューオーリンズのお墓は死者を水害から守るために、地上に建てられています。
お墓を観光名所とすることに対して日本人としては違和感を持ちますが、ニューオーリンズでは観光資源として扱われています。
ガーデン・ディストリクトにあるLafayette Cemetery No.1という墓地に行きましたが、
月曜から金曜までは朝7時から午後2時半まで、土曜は7時から昼の12時までと終わりが早く、入場できませんでしたので、入り口から写真だけ撮りました。
ストリートカー(路面電車)
これもニューオーリンズの名物です。
デザインがとてもかわいいです。
ガーデンディストリクトの近くでは線路を使用してウェディングの写真撮影が行われていました。(この路線は現在改修中で、路面電車は運行していません)
全部で5つの路線がありますが、このガーデン・ディストリクトを通るSt. Charles Steercarは現在改修中で、ストリートカー(路面電車)は運行されていません。代わりに隣接している道路を走る路線バスになっていますが、それを知らない人が路面電車の駅で待っていました。行こうと考えている方はお気を付けください。
RTA (Regional Transit Authority) のWebsiteにてマップや時刻表、現在バスや電車がどこにいるかリアルタイムで把握できます。チケットはアプリを利用するのが便利です。アプリもWebsiteからダウンロードできます。
今回はここまでですが、次回もまだニューオーリンズが続きます。
ニューオーリーンズ行ってきました。(1)シティ・パーク、ポンチャートレイン湖大橋、オークアレイ・プランテーション
アメリカでは祭日がありますが、日本のように多くはありません。
そんな中、土日とくっつけて4連休になることが年に一度あります。
それが11月第4木曜にあるサンクスギビング(感謝祭)です!金曜日も休みになるので4連休となります。
この休みを利用してルイジアナ州のニューオーリンズに行ってきました。
ニューオーリンズはGulf of Mexicoと呼ばれるメキシコ湾に面したルイジアナ州にある都市です。見たまんまですが、南部に区分けされます。
ニューオーリンズを選んだ一番の理由ですが、暖かな気温です。
一番寒い冬の時期(1月頃)でも最高気温は20度近くになります。
シカゴは10月下旬から11月初旬にかけて平均で摂氏マイナス10度前後でしたので、とにかく暖かいところに行きたい!ということでニューオーリンズに決めました。
距離もシカゴから飛行機で2時間半程度ですので、移動に大きく時間をとられることもありません。
実際にニューオーリンズに行って感じたのは、他のアメリカの地域にはない、特有の歴史や文化を持っている事です。18世紀以前はヨーロッパの植民地で、19世紀以降はアフリカから連れてこられた奴隷の最大市場でした。
3泊4日の旅を満喫しましたが、内容盛りだくさんなので複数に分けます。
まずは訪れた観光名所を紹介します。
ニューオーリンズ・シティ・パーク
サンクスギビング当日の11/28(木)に行きました。
場所は赤丸の部分です。地図上左の方にルイアームストロング空港があり、そこから車で20分程度です。
広さは東京ドームよりもう少し広いくらいです。
公園内には大きな池もあり、周囲をランニングする方もいました。この日は気温20度前半くらいで非常に心地よい日でした。池にはスワンボートがありました。アメリカにもあるのですね。
この日はサンクスギビングのため、公共施設はもちろんの事、多くのレストランやショップが休みでした。美術館もお休みです。40,000点以上の作品がある規模の大きな美術館です。
策の外から少しアート作品を見ることができました。
通常の土日であれば、野外コンサートや、屋台でのフード販売などもやっており、非常に楽しめる憩いの場所です。
ニューオーリンズとその近郊にのみ展開されているニューオーリンズを象徴するカフェ「カフェデュモンド」も構内にあります。(ここもお休みでした)
店の入り口前にはレンタルのシェア自転車置き場が設置されていますので、自転車をレンタルして公園内を周遊するもの気持ちがいいと思います。
またLive Oakの木が非常に多くある公園としても有名です。Live Oakの木はニューオーリンズの至る所で目にしましたが、この公園には樹齢数百年の木もあり、とても大きく立派でした。
近くに人がいるのでその大きさがよくわかりますね。
下に伸びている太い枝もあり地面すれすれまできているので、その枝に上がって写真を撮っている方もいました。
ポンチャートレイン湖大橋
ニューオーリンズダウンタウンの北側にあるポンチャートレイン湖のど真ん中にかかる全長38.42kmの橋です。一続きの水上橋として2015年まで世界最長でギネス記録にもなっていましたが、2016年に中国、香港、マカオを結ぶ港珠澳大橋(50km)が開通し、現在は世界一ではありません。
先述のルイアームストロング空港から車で十数分で南側の入り口に着きます。
当日は天気が良かったので、水平線に沈む日の入りを見るために時間を見計らって橋を横断しました。
スマホで撮った写真なので、肉眼で見た感動を伝えきることはできませんが、それはそれは幻想的で感動的なサンセットでした。
北側の岸にたどり着き、折り返して南側に戻りました。北側から橋を渡る際は有料です。混雑緩和策で普通車は$3です。
折り返した頃はちょうど、夕焼けと夜が共存するような色合いの空になり、綺麗でしたので、それも写真に撮りました。
オークアレイ・プランテーション
19世紀当時に奴隷がどのような生活を送っていたのかを知ることのできる貴重な遺産です。大きく緑が広がっており、とても気持ちのいい場所です。オークの木がきれいに並べられアーチのようになっている光景は、世界中でここ以外他にないのではと思います。
まず場所です。
ニューオーリンズ中心部からミシシッピ川沿いに西に車で1時間10~20分です。
空港からは50~60分です。
アメリカの観光名所は空港や街から離れており、一日がかりで訪れる必要があるところが多いですが、ニューオーリンズは中心地に近い観光名所が多く、ギュッと凝縮されています。観光客にとってはとても都合がよいですね。
まずはここでチケットを買います。
チケットの値段は以下の通りです。
まずはプランテーション所有者が住んでいたお屋敷に向かいます。
このお屋敷は、19世紀当時に砂糖作りを目的としたプランテーション設立時に建てられその経営者一家が住んでいました。プランテーション経営のため、奴隷を買い仕事を行っていました。その後時代の変化と共に所有者が変わり、現在は19世紀当時の状況を現代に語り継ぐことを目的に、財団によって管理されています。
屋敷の中は当時の生活状況がわかるように、家具等もそのまま残されており、経営者一家が着ていた服と奴隷が着ていた服の比較など、展示物もあります。
数十人の観光客をまとめて1グループとし、ツアーが行われています。専門のガイドが付き、各ポイントで説明をしてくれます。経営者側の人間関係、奴隷との向き合い方、奴隷市場における取引の資料、奴隷コミュニティの存在、奴隷がどこにいるか把握するために奴隷に括りつける鈴のような金属の展示など、当時何が行われていたのか、詳しく知ることができます。
お屋敷内部の撮影は禁止ですが、お屋敷の二階バルコニースペースでは、下に広がるオーク並木の写真を撮ることができます。
駐車場との反対側に、オーク並木はあります。お屋敷に向かって真っすぐ通路が伸びており、その両側に多くの大きなオークが植えられています。そのオークが丸みを帯びて伸びているので、通路の上にかぶさるようなアーチのように見えます。
そして次はミシシッピ川側から撮ったオーク並木の写真です。
この日は天気にも恵まれたので、絶景ですね。
一本一本のオークの木も大きくて威厳を感じます。
樹齢は約300年で、寿命は600年以上なので、まだまだ生きますね。移り変わってゆく時代の生き証人です。
その後は、奴隷が暮らしていた小屋を見学しました。
この小屋は奴隷の家です。お屋敷を見た直後に小屋を見たので、生活水準の大きな差を感じます。
最も過酷な仕事はField Slaveと呼ばれる奴隷が担当していました。広大なサトウキビ畑を現場で管理します。若く力のある男性奴隷は比較的高値で取引されていたそうです。衛生環境は悪いので、病気は常に問題となっていました。
とこのようにオークアレイプランテーションでは絶景を見ることができるだけでなく、とても興味深い歴史を体験することができるので、機会があれば是非訪れてみてください。
見学後には休憩できるレストランやカフェも敷地内に数件あります。
大きなお土産店もあり、プランテーションにまつわるもの以外にも、ニューオーリンズ名物がたくさん置かれていました。
Lexington(レキシントン), KY
私は拠点をシカゴエリアに置いていますが、担当しているお客さんは全て州外にいます。州外といってもいわゆる中部(中西部)の中の一部です。
そもそもアメリカ中西部とはどの辺なのか。という疑問ですが、ざっくり以下グーグルマップの赤丸の部分です。
この地図を見ると、中心より右にあるから、中東部じゃないの?という疑問がわいてくると思います。私もそう思っていました。
中西部と呼ばれる理由についてですが、アメリカ独立当時、それぞれの州をまずは大きく西と東に分けたそうです。
そしてその時に東に区分されたのは東岸の海沿いにある州のみで、それ以外は全て西に区分されました。従い、西側の中の中央寄りの州は全て中西部と呼ばれるようになりました。
現在の詳細な州ごとの区分けはウィキペディアなどを参照してください。
私の職種は営業ですので、出来る限りお客さんに会いに訪問するようにしています。お客さんの所在地である中西部のシカゴエリア以外(オハイオやケンタッキーやウエストバージニア等々)への出張が最も多いですが、我が社が提供しているサービスにおいては、港も非常に重要なファクターです。
お客さんから港を見に行きたいという要望もよくあるので、その時は一緒に同行し、西はカリフォルニア州、ワシントン州、東はバージニア州、ジョージア州、ニューヨーク州と中西部を超えて出張をします。
従い、平均的に月の半分くらいは州外に出張しています。
今回は仕事で良くいく街の一つ、Lexington, KYについて書きたいと思います。
ケンタッキーの最大都市は、Louisville(ルイビル)で、Lexington(レキシントン)は二番目の都市となります。
ルイビル空港は、他のアメリカの空港と同じように特にこれといった特色はないのですが、レキシントンは空港に降りた瞬間からバーボンと競走馬をとにかく推してきます。
まずバーボンですが、空港内で非常に目立つお店が出迎えてくれます。
Cork & Barrelというお店で、店の壁が↓写真の通りウイスキーを熟成するための樽で出来ています。
そしてこれは私が一番好きなバーボンですが、当然これだけに限らず無数の種類のバーボンが店内に置かれています。日本の酒屋さんではせいぜいジムビーム、メーカーズマーク、ジャックダニエル、ハーパー、ワイルドターキーと、フォーローゼズとあと数種類くらいだと思いますが、ここではローカルものや有名ブランドでも多くのグレードが揃っており、ざっと見る限り百以上の銘柄です!(私のぱっと見の印象なので、本当のところはわかりません)
私はスコッチも好きで、家にはそこまで高価ではないが飲みやすいスぺイサイドのシングルモルトと、バーボンを常備していました。金曜日には五反田の原価バーで、たまにはジョニーウォーカーブルーラベルで贅沢したりもしました。(ブレンデッドももちろん好きです)
ウイスキーで特にバーボンが好きなこともあり、このお店に最初に来た時は興奮しました。
ケンタッキーの有名な観光名所として「ケンタッキー・バーボン・トレイル」というものがあります。これはケンタッキーに複数点在する各バーボンメーカーの蒸留所をまわり、全て制覇すると記念品がもらえるという大人のスタンプラリーみたいなものです。
↓ケンタッキー・バーボン・トレイル 公式Websiteより引用
バーボン好きにとってはたまらない企画ですが、同じケンタッキー州の中とはいえなにせ蒸留所同士の距離は車で数時間です。もちろん飲酒運転は厳禁ですので、なかなかハードルが高いですね。先日の出張時にルイビルからレキシントンまで高速道路を使い車で移動しましたが、蒸留所があるEXITではわかりやすく蒸留所の名前が表示された看板がありました。
ビール好きの方にお伝えしたいのは「バーボン・ビール」というビールの存在です。 その名の通りなのですが、バーボンとビールの良いところをとった、一石二鳥の最高のビールです。
レキシントンのレストランであれば置いてあるところは多いようですが、私は中心地から少し南に行ったところにあるWorld of Beerというお店で飲みました。↓お店のWebsiteですが、ビールの種類が多すぎますね。
https://worldofbeer.com/locations/lexington/beer/
このエリアは他の街にはない、上品で温かい雰囲気の街並みで、非常に快適でした。当日は非常に天気の良い昼下がりで、みなさんビール片手にカントリーの路上ライブで盛り上がったりテラス席で語り合ったり、家族でだんらんというような雰囲気でした。
泊まったホテルのロビーにもバーボンに関する面白い展示物がありました。
各バーボンが何の原料で何割ほど使用されているか一目でわかるように原料そのものが使用比率に応じてビンに詰め込まれています。大麦麦芽しか使われないスコッチに対して、あらゆる穀物が使われるバーボンならではの楽しみ方ですね。
なぜケンタッキーといえばバーボンなのか。この理由ですが、一つは地質にあると言われています。ケンタッキーの地質は石灰岩のため、そこから湧き出る水は上質でウイスキーによく合います。もう一つは樽の原料になる良質なホワイトオークの木が多く自生していることにあります。
続いて、競走馬に話題を移します。
レキシントン空港を降りると、バーボンと共にこれでもかというくらい目に入ってくるのが競走馬に関するものです。
まず空港の壁に数多くの競走馬の写真が飾られています。そして空港内に↓のような展示室まであります。
空港を出て車置き場に行くまでにも銅像など数々の競走馬の関連するものがあります。
ここまで競走馬をおしてくる理由の一つに、競馬会で世界最大級のレースであるケンタッキーダービーの存在があります。
ケンタッキーのルイビルにあるチャーチルズダウンズ競馬場にて毎年開催されます。
競馬ファンに限らず、知名度は非常に高く、観客動員数や視聴率は常にトップです。
ケンタッキーダービーが開催される時期には、2週間の間ケンタッキーダービーフェスティバルというお祭りががルイビルにて開催され、非常に盛り上がります。
日本でも有馬記念など、盛り上がる競馬レースはありますが、街をあげてお祭りが開催されるほどではないですね。
ケンタッキーダービーは3歳牡馬限定のレースで3冠クラシックの中の一つです。日本でいうところの東京優駿、別名日本ダービーと似たような位置づけです。違うのは規模と、芝でなくダートである点ですね。
レキシントンの街から少し郊外に出ると、↑のような光景がずーっと広がっています。
ラジオはカントリーミュージックを扱うチャンネルが多い気がします。カントリーを聞きながら、雄大などこまでも続く緑と、そこを走り回る毛ヅヤが整って筋肉隆々な競走馬を眺めているとアメリカにいることを実感します。(北海道でもやろうと思えばできてしまうかもしれませんが)
ケンタッキーは緑が多いことから、ブルーグラス・ステーツとも呼ばれています。レキシントン空港もブルーグラス空港という名称です。
とあるお客さんから、とても競馬好きな社員の方が、日本で会社を早期退職してケンタッキーに移住し競走馬飼育ビジネスを始めたと聞きました。競馬好きな方には夢のような場所なのかもしれません。
なぜここまで競走馬が多いのかという疑問ですが、バーボンと同様で一番の要因は地質にあります。石灰岩はミネラルが豊富なためそれが土壌や湧き水となり、しなやかで頑丈な競走馬が育ちます。
競馬関連でもう一つ。
実は私が住んでいる郊外の同じ街に、アーリントンパーク競馬場という競馬場ががあります。ダビスタやウイニングポスト経験者なら少し聞いたことがあるかもしれませんが、ここでも世界的に有名なレース、アーリントンミリオンステークスが開催されます。
その名の通り優勝賞金がミリオンです。世界で初めて賞金100万ドルが設定されたレースで格式あるレースですが、ケンタッキーとは異なり街自体が盛り上がるわけではありません。
ただ開催時期は8月中旬で(真夏ですが、東京のようにジメジメはしておらずカラッとしているためとても心地いいです)、競馬場内には広い芝生スペースがあり、椅子ややテーブルなどもあると聞きました。競馬に興味がなくとも、ピクニック感覚で家族で訪れる方々もいるとか。いつか行ってみたいと思っているので、行ったらまた書きます。
最後にレキシントンに三店舗のみあるチョコレート屋さん「オールドケンタッキーチョコレート」を紹介します。
写真撮り忘れましたが、ツタヤ一店舗分くらいの広さがあり、ものすごい量と種類のチョコレートがあります。見た目がかわいいものから味にこだわっているものなど、見るだけでも十分楽しめます。
電車(METRA & CTA)
私も来るまでは全く知らなかったのですが、シカゴでは電車網が発達しています。
大別するとMETRA(メトラ)とCTAに分けることができます。
METRAは郊外とシカゴ市内を結ぶ路線となり、CTAはシカゴ市内のダウンタウンエリアから少し広い範囲を巡っているネットワークになります。
↓METRAのネットワークマップ(METRAのWebsiteより引用)
↓CTAのネットワークマップ (CTAのWebsiteより引用)
東京でいうと、JRはMETRAで地下鉄がCTAというようなイメージでしょうか。(東京エリアにしか住んだことないので、関西ではイメージできずすみません)
アメリカは車社会ですが、車通勤の弊害は交通渋滞です。
特にダウンタウンと郊外を結ぶ道路は、通勤時間の朝と夕方は100%渋滞します。電車は渋滞がないため、時間の計算ができ、且つ本を読んだり仕事もできるメリットがあるので、電車を選ぶ方も多いです。
それでも郊外においては自宅から最寄りの駅まで距離があります。従い、駅の周りには電車利用者のための駐車場(多くは無料のはずです)が必ず併設されています。
↓METRAの料金です。(METRAのWebsiteより引用)
これは何も割引のない片道の運賃表です。最も近い距離で$4、遠い距離で$8.25となっています。10回まとめ買いや1か月分まとめ買いをするとここから数ドル割引になります。
チケットは駅で購入することもできますが、休日は駅で購入することはできません。一般的なのはアプリでの購入です。
私自身も来た時は驚きましたがアメリカでは何をやるにも全てアプリです。アプリでできないことの方が少ないくらい全てアプリで行われます。
METRAチケットの購入はVENTRAというアプリで行います。
Buy Metra Ticketを選び、Select Metra Lineで乗る電車を選びます。
電車を選び終えたら、その電車の路線の中で乗る駅と降りる駅を選びます。
それぞれ駅を選ぶと自動的に料金が表示されますので希望のチケットを購入します。
もちろんアプリの中でクレジットカード情報を登録することができるので、支払いもその場で行います。
購入完了後に注意すべきなのは、買ったチケットをいつActivateするかです。
チケットは乗車後に車内で車掌さんに見せます。その際には当然Activate後の状態でなければなりません。ただActivateの状態が維持されるのは24時間ですので、乗車の24時間以上前にActivateしてしまうと効果が切れてしまい不正乗車とみなされる危険性があります。
METRAの車両と駅と乗り方ですが、日本とは異なります。
街中にホームが普通にあります。改札も存在せず、駅員さんはいません。電車が来る直前に電車が来ますというアナウンスは流れますが、ドアが開閉する際の注意を促すための音楽などもなく、静かに電車が停まったら、ドアが開いて人が乗り降りしますが、走り始めた電車すれすれを人が歩いていても、特に注意等はなく、安全管理面で非常に心配になります。ただ事故の話はほとんど聞きません。
電車の中は二階建てになっています。一階は二人同士が向かい合う、いわゆるボックス席タイプになっており、二階は進行方向に向いた一人席用の椅子と、日本でも一番多いベンチタイプの座席になっています。
頻度ですが、平日朝の上り、夕方の下りは日本のように10分に1本程度ありますが、それ以外は1時間に1本程度です。METRAのWebsiteに時刻表はあります。また特定の乗車駅と降車駅で検索することも可能です。
↓次にCTAのチケットです。(CTAのWebsiteより引用)
安すぎず高すぎずという印象でしょうか。
購入方法は4通りとWebsiteには書かれていますが、実質3通りだと思います。
現金で購入する場合は自動販売機でVentra Ticketを購入します。切符のようなものです。ただ日本と異なるのは距離によって価格差がないので、入場時に自動改札でタッチして入場するだけで、降車駅では何もせず出口から出られます。従い入場さえすればチケットを紛失しても問題ありません。
自動販売機は調子が悪いものもあり、クレジットカードを読み取らず現金しか使用できない場合もあるので、注意が必要です。
Ventra Cardは日本におけるPASMOやSUICAとほぼ同じと理解しています。METRAのチケット購入でも紹介したVentraのアプリ内で乗車券を購入しカードに紐づけることができます。
それ以外にはGoogle PayやApple Payなどオンラインでの支払いも可能です。
こちらは駅のホームも非常に日本と似ています。以下の写真は地上ですが、地下の駅もあります。
何色の電車が何分後に来るという表示もホーム上にあります。
ダウンタウンの中心から少し南側の路線で地下の駅は昼間でも少し恐い雰囲気がありますので、乗車時はご注意ください。
頻度は基本的に5~10分に1本程度と理解しています。