ニューオーリーンズ行ってきました。(1)シティ・パーク、ポンチャートレイン湖大橋、オークアレイ・プランテーション
アメリカでは祭日がありますが、日本のように多くはありません。
そんな中、土日とくっつけて4連休になることが年に一度あります。
それが11月第4木曜にあるサンクスギビング(感謝祭)です!金曜日も休みになるので4連休となります。
この休みを利用してルイジアナ州のニューオーリンズに行ってきました。
ニューオーリンズはGulf of Mexicoと呼ばれるメキシコ湾に面したルイジアナ州にある都市です。見たまんまですが、南部に区分けされます。
ニューオーリンズを選んだ一番の理由ですが、暖かな気温です。
一番寒い冬の時期(1月頃)でも最高気温は20度近くになります。
シカゴは10月下旬から11月初旬にかけて平均で摂氏マイナス10度前後でしたので、とにかく暖かいところに行きたい!ということでニューオーリンズに決めました。
距離もシカゴから飛行機で2時間半程度ですので、移動に大きく時間をとられることもありません。
実際にニューオーリンズに行って感じたのは、他のアメリカの地域にはない、特有の歴史や文化を持っている事です。18世紀以前はヨーロッパの植民地で、19世紀以降はアフリカから連れてこられた奴隷の最大市場でした。
3泊4日の旅を満喫しましたが、内容盛りだくさんなので複数に分けます。
まずは訪れた観光名所を紹介します。
ニューオーリンズ・シティ・パーク
サンクスギビング当日の11/28(木)に行きました。
場所は赤丸の部分です。地図上左の方にルイアームストロング空港があり、そこから車で20分程度です。
広さは東京ドームよりもう少し広いくらいです。
公園内には大きな池もあり、周囲をランニングする方もいました。この日は気温20度前半くらいで非常に心地よい日でした。池にはスワンボートがありました。アメリカにもあるのですね。
この日はサンクスギビングのため、公共施設はもちろんの事、多くのレストランやショップが休みでした。美術館もお休みです。40,000点以上の作品がある規模の大きな美術館です。
策の外から少しアート作品を見ることができました。
通常の土日であれば、野外コンサートや、屋台でのフード販売などもやっており、非常に楽しめる憩いの場所です。
ニューオーリンズとその近郊にのみ展開されているニューオーリンズを象徴するカフェ「カフェデュモンド」も構内にあります。(ここもお休みでした)
店の入り口前にはレンタルのシェア自転車置き場が設置されていますので、自転車をレンタルして公園内を周遊するもの気持ちがいいと思います。
またLive Oakの木が非常に多くある公園としても有名です。Live Oakの木はニューオーリンズの至る所で目にしましたが、この公園には樹齢数百年の木もあり、とても大きく立派でした。
近くに人がいるのでその大きさがよくわかりますね。
下に伸びている太い枝もあり地面すれすれまできているので、その枝に上がって写真を撮っている方もいました。
ポンチャートレイン湖大橋
ニューオーリンズダウンタウンの北側にあるポンチャートレイン湖のど真ん中にかかる全長38.42kmの橋です。一続きの水上橋として2015年まで世界最長でギネス記録にもなっていましたが、2016年に中国、香港、マカオを結ぶ港珠澳大橋(50km)が開通し、現在は世界一ではありません。
先述のルイアームストロング空港から車で十数分で南側の入り口に着きます。
当日は天気が良かったので、水平線に沈む日の入りを見るために時間を見計らって橋を横断しました。
スマホで撮った写真なので、肉眼で見た感動を伝えきることはできませんが、それはそれは幻想的で感動的なサンセットでした。
北側の岸にたどり着き、折り返して南側に戻りました。北側から橋を渡る際は有料です。混雑緩和策で普通車は$3です。
折り返した頃はちょうど、夕焼けと夜が共存するような色合いの空になり、綺麗でしたので、それも写真に撮りました。
オークアレイ・プランテーション
19世紀当時に奴隷がどのような生活を送っていたのかを知ることのできる貴重な遺産です。大きく緑が広がっており、とても気持ちのいい場所です。オークの木がきれいに並べられアーチのようになっている光景は、世界中でここ以外他にないのではと思います。
まず場所です。
ニューオーリンズ中心部からミシシッピ川沿いに西に車で1時間10~20分です。
空港からは50~60分です。
アメリカの観光名所は空港や街から離れており、一日がかりで訪れる必要があるところが多いですが、ニューオーリンズは中心地に近い観光名所が多く、ギュッと凝縮されています。観光客にとってはとても都合がよいですね。
まずはここでチケットを買います。
チケットの値段は以下の通りです。
まずはプランテーション所有者が住んでいたお屋敷に向かいます。
このお屋敷は、19世紀当時に砂糖作りを目的としたプランテーション設立時に建てられその経営者一家が住んでいました。プランテーション経営のため、奴隷を買い仕事を行っていました。その後時代の変化と共に所有者が変わり、現在は19世紀当時の状況を現代に語り継ぐことを目的に、財団によって管理されています。
屋敷の中は当時の生活状況がわかるように、家具等もそのまま残されており、経営者一家が着ていた服と奴隷が着ていた服の比較など、展示物もあります。
数十人の観光客をまとめて1グループとし、ツアーが行われています。専門のガイドが付き、各ポイントで説明をしてくれます。経営者側の人間関係、奴隷との向き合い方、奴隷市場における取引の資料、奴隷コミュニティの存在、奴隷がどこにいるか把握するために奴隷に括りつける鈴のような金属の展示など、当時何が行われていたのか、詳しく知ることができます。
お屋敷内部の撮影は禁止ですが、お屋敷の二階バルコニースペースでは、下に広がるオーク並木の写真を撮ることができます。
駐車場との反対側に、オーク並木はあります。お屋敷に向かって真っすぐ通路が伸びており、その両側に多くの大きなオークが植えられています。そのオークが丸みを帯びて伸びているので、通路の上にかぶさるようなアーチのように見えます。
そして次はミシシッピ川側から撮ったオーク並木の写真です。
この日は天気にも恵まれたので、絶景ですね。
一本一本のオークの木も大きくて威厳を感じます。
樹齢は約300年で、寿命は600年以上なので、まだまだ生きますね。移り変わってゆく時代の生き証人です。
その後は、奴隷が暮らしていた小屋を見学しました。
この小屋は奴隷の家です。お屋敷を見た直後に小屋を見たので、生活水準の大きな差を感じます。
最も過酷な仕事はField Slaveと呼ばれる奴隷が担当していました。広大なサトウキビ畑を現場で管理します。若く力のある男性奴隷は比較的高値で取引されていたそうです。衛生環境は悪いので、病気は常に問題となっていました。
とこのようにオークアレイプランテーションでは絶景を見ることができるだけでなく、とても興味深い歴史を体験することができるので、機会があれば是非訪れてみてください。
見学後には休憩できるレストランやカフェも敷地内に数件あります。
大きなお土産店もあり、プランテーションにまつわるもの以外にも、ニューオーリンズ名物がたくさん置かれていました。